【沖縄】那覇牧志公設市場はチャンプルーな異空間であった
那覇の国際通りは沢山の土産物屋と飲食店が建ち並び観光客で溢れ返っている。
夜ともなれば店のネオンとBGM、三線ライブの音、居酒屋の呼び込みが混然一体となり、異様な喧騒を帯びて通りは熱気に包まれる。
そんな熱気冷めやらぬ通りを牧志方面に歩いて行くと『市場本通り』が右側に大きな口を開けている。
市場の成り立ち
牧志の公設市場は第二次大戦後の混乱の中、自然発生的に出現した闇市にその起源をおき、その歴史は古い。
1951年に米軍管理地を借用する形で正式にスタートし、紆余曲折を経て現在の形に至っている。
市場本通り
アーケードの中に一歩足を踏み入れて最初に気づくのは、その匂いだ。
南国フルーツの香り、魚介類・精肉の生々しい匂い、そして下水道の臭いが織混ざった塊が全身に纏い付く。
通りの両サイドに様々な店がひしめく様に軒を連ね、先を見渡すと店舗の河が永遠と続いているようだ。
牧志公設市場へ
大小様々で雑多商品を並べる店舗群を横目に市場へ進む。
通りを中程まで来ると『那覇市第一牧志公設市場』の看板が目に入る。
少し進むと右側の果物屋の上に『公設市場入口→』の看板がある
看板の矢印どおりに方向を変えると、店舗間の通路の奥に目立たない両開きのドアが見える。これが市場の入口のようだ。
このような出入口が市場の四方それぞれに複数ある。
何でもアリなチャンプルーな空間
フルーツや野菜、土産物に囲まれながら通りを進んできて市場の扉を開けると、縦横に走る通路の端々に詰め込まれるようにして陳列される売り物群が眼前に現れる。
客も日本人観光客のみならず、地元那覇の客、中国、韓国からの観光客も多く、様々な言葉が飛び交うその光景は沖縄文化の肝であるチャンプルーな状態そのものである。
中に入ってまず感じるのが
魚介と精肉の強烈で生々しい匂いであり、次々と目に飛び込んでくる南国特有の魚のカラフルで刺すような色、豚肉の特殊な部位や赤々とした肉の色だ。
これらの食材を購入して2階の食堂に持ち込めば、好みの調理法を指定して食せる。
市場2階の食堂へ
エスカレーターで2階に上がる
このようにオープンな食堂が数件ある
熱気溢れる厨房からは活気のある声と中華鍋を振る音が響き、食欲をそそる香りが充満している。